ローリングストックで食材を備蓄する
今や電気がなければ何もできない時代。災害で水や火が使えなくても大変ですが、停電だけでも困ってしまいます。いつものように食事を作り、食べることはできません。
そんな大変なときでも最低限の食事が取れるよう水や食材を準備しておきたいものです。
非常食の準備、どうされていますか。

長期保存できるいわゆる非常食はおいしくなっているとはいえ、価格も高く、数年に1度の交換も大変です。そこで最近人気なのが「ローリングストック」という非常食の準備の仕方です。
常温で比較的長持ちする食品を備蓄し、半年に1回くらいのペースで食べて消費し、また新しい物を購入・買い足すというやり方です。
つまり買い置きを少し多めにして、それを日常食として食べて消費し、回転させていくのですが、これなら、インフルエンザなどの感染症で買い物に行けないときにも安心です。
何よりいつも食べている物を準備できるので、子どもや高齢者が食べやすい物、好き嫌いを考慮して準備できるので安心です。
ローリングストックする場合、日常にも食べられる缶詰、レトルト食品、乾物、カップ麺、インスタント食品など、好きな物を選んで準備します。常温で保存できること、半年以上賞味期限がある物を選びます。最低3日分、できれば1週間分の量を用意しておきましょう。
併せて備蓄するといい物が、自分や家族が好きな味の物。ふりかけや瓶詰、調味料など、好みの味にするための物も用意しておくと、白飯のおかずにもなり、缶詰やインスタント食品の「味変」にも使えます。
災害時とはいえ、子どもなどは慣れない食べ物は食べにくいので、食べ慣れている味や、食欲がないときでも食べやすいものを備蓄しましょう。
防災キャンプをやってみよう!
ローリングストックした食品を使って、ぜひやっていただきたいのが、防災キャンプです。
キャンプ場など、電気も水道も近くにない場所で、備蓄食品を工夫して料理し、食べて、片付けるというものです。
電子レンジはありませんし、水も豊富に使えません。そんな不便な場所で、いろいろな工夫をして食事を作り、食べる経験がいざというときに役立ちます。電気や水道のありがたさが実感できます。日帰りのデイキャンプ(ピクニック)でも、水や電気がない所でカセットコンロを使って料理するだけでも良い経験になります。
このキャンプを楽しくできれば、停電や断水などのときにも、キャンプ気分で乗り越えることができると思います。
さらに、備蓄食品はそのまま食べるだけでなく、幾つか組み合わせて作れる料理もあります。缶詰やインスタント食品などは味が濃いめなので、日常の中で食べて消費する場合なら、野菜を加えて具を増やしたり、卵でとじたりするのがお勧め。
非常時で備蓄食品しかない場合は、切り干し大根、乾燥ワカメ、ツナなどの水煮缶詰を加えると、量も増え、また、繊維質もたっぷり取れます。なお、塩分が気になる場合は、減塩、無塩のものを使用しましょう。
火がなくても、鍋がなくても作れるレシピ!
便利な備蓄食品を使ったレシピをご紹介します!
ツナ・ワカメ・切り干し大根の和え物
材料(つくりやすい量・2~3人前)
- 切り干し大根
- 20g
- 乾燥ワカメ
- 5g
- ツナ缶(水煮)
- 1缶70g
- メンマ(瓶詰)
- 1瓶
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★お好みでしょうゆなど
作り方
① ビニール袋に切り干し大根、乾燥ワカメを入れて、水を入れて戻し、水気を切る。
② ツナ(汁ごと)、メンマ(汁ごと)を加えてよくもんで混ぜる。
③ しょうゆ、ぽん酢などを加え、味を調え、よくもんで混ぜる。しばらく置いて味をなじませるとおいしくなります。
ポイント
★メンマなど、味の濃い瓶詰を調味料と具材に使うのがポイント。
★メンマの他に、漬物、なめたけ、海苔の佃煮などの瓶詰でも作れます。
非常用持ち出しバッグの準備できていますか?

自宅が被災したときなどは、安全な場所に避難することになります。
非常時に持ち出すべきものをあらかじめリュックサックに詰めておき、いつでも持ち出せるようにしておきましょう
食料品(カップ麺、缶詰、ビスケット、チョコレートなど)
貴重品(預金通帳、印鑑、現金、健康保険証など)
救急用品(ばんそうこう、包帯、消毒液、常備薬など)
ヘルメット、防災ずきん
マスク
軍手
懐中電灯
衣類
下着
毛布、タオル
携帯ラジオ、予備電池
使い捨てカイロ
ウェットティッシュ
洗面用具
★乳児のいる家庭は、ミルクや紙おむつ、ほ乳びんなども用意しておきましょう。
※出典:あしたの暮らしをわかりやすく「政府広報オンライン」に基づき作成
(この記事は教職員共済だより189号(2024年1月発行)に掲載されたものを再掲載しています)