私のおすすめ!旨いもん①

2024年11月29日

●カツオのたたき(高知県) ●味噌田楽(愛知県) ●かつめし(兵庫県) ●竹の子汁(新潟県) 
「教職員共済だより」で人気連載中の、全国の皆さんから寄せられた「旨いもん」をプレイバック!

カツオのたたき(高知県)

高知県ほどカツオの消費量が多い県は、他にはないと思います。日常的においしいカツオを食べることができる幸せは、高知ならではかもしれません。

カツオ料理のおすすめといえば、なんといっても「カツオのたたき」。高知では、家庭でも宴会でも必ずといっていいほどテーブルに並ぶ料理です。

食べ方はいろいろ。オーソドックスに柚子のポン酢だれでいただく「たたき」。海洋深層水や天日で作った高知の塩とわさびとともにいただく「塩たたき」。家庭では薬味たっぷりの「カツオのたたき」。どれもできたてを急速冷凍しているので、自宅で解凍して食べても十分おいしいのです。

しかし!!!なんといっても、仕入れにこだわったお店で、新鮮なカツオを藁でさっとあぶり、焼きたてのほんのりとした温かさが残るタイミングでいただく幸せ(土佐弁で「ぬくいたたき」といいます)。
外側は火が通って燻製のように香ばしく、口の中ではカツオの脂がとろけ、塩やタレと心地よい具合に一つになる。これを一度味わったら、高知県人も他県からいらした方も、おいしさにノックアウトですよ。

ぜひ、坂本龍馬の生まれた国、土佐の高知にいらして焼きたての「ぬくいたたき」を存分に味わってください。お待ちしています。

(教職員共済だより143号より)

 

味噌田楽(愛知県)

写真出典:うちの郷土料理(農林水産省)

実りの秋を目前にして、そろそろ鍋料理が恋しくなるこの季節、鍋料理に欠かせないのが豆腐。主役のような脇役のような、控えめでありながら、とってかわるもののない確かな存在感。そんな豆腐料理といえば、皆さんは何を連想されますか。

私が真っ先に頭に思い浮かべるのは、大好物である「味噌田楽」です。
関東地方などでは蒟蒻を使う所もあるようですが、愛知では一口大の豆腐を二又の木串に刺し、炭焼きします。そこに名古屋が誇る赤味噌をたっぷりと塗ります。それをもう一度焼きなおすことで、ふっくら柔らかく焼き上がり、何ともいえない香ばしい、深みのある味わいとなります。
特に愛知県犬山市の入鹿池の畔に立ち並ぶお店の味噌田楽は絶品!定番セットである菜飯(なめし)とともにいただきます。

味噌田楽は日本じゅう、どこにでもある料理ですが、犬山市は春になると各家庭で「田楽会」を開くなど、田楽好きで知られた土地柄です。
一般に愛知県というと天むす、味噌カツ、ひつまぶし、ういろう等が名物として挙げられますが、私は「味噌田楽」を愛知県が誇る隠れた名物として自信を持ってお勧めします。

(教職員共済だより144号より)

 

かつめし(兵庫県)

写真出典:うちの郷土料理(農林水産省)

「かつめし」は、兵庫県加古川市の名物で、カツライスやカツカレーとは似て非なるものです。
特色は、ご飯の上にカツをのせて専用のデミグラスソースをかけ、通常、茹でキャベツが添えられます。カツには牛肉と豚肉の2種類があります。またソースは、店秘伝の味なので、店によって個性豊かな味が楽しめます。そのため、食べ歩きを兼ねたスタンプラリーなどのイベントも定期的に開催されています。

「かつめし」通の方は、それぞれにお気に入りのお店を見つけて、その店のリピーターになっているようです。しかし、私はまだ食べ歩きの修行中(?)の身で、なじみの店があるわけではありませんが、その方がかえっていろいろな味めぐりができてよいものです。
カツについても、人によって牛肉派と豚肉派にはっきりと好みが分かれる場合もありますが、それぞれによさがあって、どちらも捨てがたいものです。

最近は「かつめし」のお店同士のネットワークがしっかりしていて、統一の幟旗が店の前に立てられているので、一目でメニューに「かつめし」があるとわかりますよ。

(教職員共済だより145号より)

 

竹の子汁(新潟県)

竹の子汁
写真出典:うちの郷土料理(農林水産省)

新潟県上越地方には、ひと味違った竹の子汁があります。
信州味噌仕立てのお汁ですが、具は竹の子、タマネギ、ジャガイモ、溶き卵。ちょっと変わっているのは、ここに鯖の水煮の缶詰が入ることです。

竹の子は、孟宗竹ではなく、雪国の山に自生している千島笹という種類で、姫竹とか根曲がり竹と呼ばれているものです。上越地方で竹の子というと、一般的にこの細くて灰汁のない竹の子のことを指します。信州味噌と鯖の缶詰と竹の子の風味がとても合い、おいしいお汁です。

一昔前は、春になると小学校全校で「竹の子狩り」をするのが恒例行事でした。
皆で竹の子を採り、お昼はそれを具にお汁作りをするのです。
低学年は、先が折れないように竹の皮を剥き、中学年は薪を集め火の番です。高学年は、竹の子の節を除いた部分をゴボウのささがきのように鍋にとんとんと切って入れ、最後に鯖の缶詰を入れます。

また各家庭では、竹の子の瓶詰めを何十個も作ります。親戚に贈ったり、都会から帰ってきた子どもたちに季節に関係なく、竹の子汁を作ったりするためです。
まさに、竹の子汁は地域の思い出の味なのです。

(教職員共済だより146号より)

 

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